「音楽事情」でもお知らせしましたが、9月6日から14日まで9日間、こちらの教会で「casa do julgamento」というお芝居をしています。
休日は夜6時から、平日は8時からの開演で夜中12時までしています。
この芝居はアメリカからはじまった「judgement house」をブラジルでも始め、ブラジルのいくつかの地域で公演されています。
芝居で神様の大切さを伝えようという趣旨で、ノンクリスチャンとカトリックの方を対象にしています。
なぜ、カトリックも対象になるかというと、ブラジルではほとんどの方がカトリックです。
ただ、カトリックというのは名だけで、実際に教会へ行ったり、聖書を読む人が少ないのがブラジルの現状です。
そのため、ブラジルではプロテスタントがカトリックを批判するような形が多いようです。
もちろん、カトリックの方で毎週日曜には教会へ行き聖書も読んでいるという人もいますが。
さて、まず観客は受付で名前や住所、宗教などについて記入する。
そして20人〜25人を1グループとして席が分れているのでその席に座って待つ。
待ち時間は平均1時間。
待っている間、退屈しないようにとDVDが大画面で流されている。
また、軽食屋もあり、アイスクリーム屋もある。
しばらく待つとガイドが現れ、諸注意があった。
「芝居中は携帯電話を切ってください、背の高い人は後ろにたってください。
9部屋用意されており、各シーンに分かれています。
登場人物は各シーンによって演じる人が異なるが、衣装を揃えています。」
そして、「主人公はアナという15歳の女の子。
18歳の兄がおり、両親と4人で暮らしている。
父親は失業中でお酒ばかり飲んでいる。
父親のせいで家庭内は暗い空気が流れている」という芝居の説明。
シーン1:アナの家。
アナが居間で本を読んでいると父親が入ってきた。
アナが「お父さん、元気?」と聞くと
「元気なわけがないだろう。」などと仕事が見つからないイライラを娘にぶつけ、頬を殴る。
兄がそこに入ってきて妹に手を挙げた父親を抗議する。
母親も入ってきて子供たちに「ごめんね」という。
シーン2:英会話学校。
先生がアナに「今日は元気がなかったけど、どうしたの?」と聞き、
アナが家庭の問題を先生に話し、どうしたらいいかわからないと訴える。
先生は「神様に祈りましょう」といい、二人で祈る。
先生はアナに神様の大切さを伝え、聖書をプレゼントする。
アナは晴れ晴れした気持ちで両親にあて、今の心境を手紙に書く。
そこに兄がバイクで迎えに来てくれるが、友人との待ち合わせ時間に遅れているとイライラしている。
シーン3:バー。
兄に連れられアナも一緒にバーに行った。
兄の友人が先についており、兄が遅れた理由を説明する。
「英会話の先生がアナに神様の話なんかしていたから遅れたんだ」
友人たちも一緒に「何が神様だ、ばかばかしい!」と失笑していた。
でも、アナは「私たちにどうすることもできないことでも神様がなんとかしてくれるの。
おにいちゃんもお父さんみたいにお酒におぼれないで!!」というと
兄が「うるさい!!!!」とどなりつけ、けんかが始まる。
シーン4:アクシデント。
バーの帰り道、兄が運転していたバイクが車とぶつかり事故に遭う。
兄は即死、後ろに乗っていたアナも重傷。
シーン5:病院。
両親がアナに必死に呼びかけている。
看護婦が父親にアナの持ち物を渡す。
その中に英会話学校でアナが書いていた手紙があったので父親が読み始める。
「お父さん、お母さん。私は今日初めて神様について聞きました。
私たちにはいつも神様がいてくれるんだよ。
私はそれを聞いてとてもうれしかったです。
私も神様といつも一緒にいたいの。」という内容。
しばらくしてアナは息をひきとる。
シーン6:天国か地獄かわかれ道に立つ。
裁判官(なんて言えばいいんだろう!?)がアナの名前を呼ぶ。
アナが返事をして、前に出る。
裁判官が「君は神様を信じ、受け入れたので天国へいくことができる」と言うと、天使がアナを迎えに来た。
次に裁判官がアナのお兄さんの名前を呼ぶ。
兄は前に出ると「天国や地獄なんて嘘の世界だと思っていたんだ!」という。
しかし、裁判官は「おまえはこっちだ」というと悪魔が現れ、悪魔に連れていかれる。
裁判官が私たち観客の名前を一人一人呼ぶ。
そしてあなたたちの時はまだ来ていないが、どちらへ行きたいかをあなたたちが考え、選びなさいといい残す。
シーン7:地獄。
暗い場所で熱く、悪魔が兄をののしる・・・
シーン8:天国。
アナが現れ、天使たちは喜ぶ。
Jesusがアナを迎え入れる。
Jesusは私たちに「一人一人、何を信じ、どこへ行きたいかを問いかけ正しい選択をしてください」という。
シーン9:牧師の部屋。
そこでみんなと今日、神様について考えられたことについて感謝の祈りをする。
最後に牧師が「今日、初めてお祈りをしたという方は次のオプションの部屋へ行ってください。
オプションの部屋では個人的に話をしてお祈りをしましょう」という。
オプション:マンツーマンで話をする。
今日の芝居を見て、神様を受け入れたいと思ったか、
祈るときにJesusに伝えるか、などの問いかけがあり、共に祈る。
休日は観客数600人、平日は300人位。
ノンクリスチャンの半数以上が神様を受け入れる道を選びたいと思ったと言っていました。
実際にその人たちが教会へ足を運び始めるかは分かりませんが、
神様について考えるきっかけをこの芝居で与えられたと思います。
それにしても本当に大規模な芝居。
救急車やパトカー、病院器具なども借りてきてすべて本物を使っています。
役者のために各部屋に食事担当の人、メイク担当、掃除担当などもおり、
警備、受付など多くの人の協力があってこそできるイベントでした。
この芝居はシリーズものなので、来年も私たちの教会で第2弾をする予定です。
(08/9/12 Maki)
///////////////////////////////////////////////////////////////おかげ様で大好評でした。チケットも完売でした。
食糧1kgとチケットを交換していたので、食糧だけ持って並ぶ人もいましたが、
チケットは前売りだったため、見られない人も多くいました。
停電したり、ランプが壊れたり、
地獄にいる人たちの気分が悪くなったりと多少問題はありましたが、
昨日無事に終えることができました。
来週は観客として来てくれた人を何人か招いて教会でパーティがあります。
掲載の写真は、「シーン8:天国」のものです。
天国のシーンしか写真を撮れませんでした。
私は扉をあける役でした。
観客はその扉から入り、橋を渡ってJESUSのところまで行き、
一人一人JESUSと抱擁をします。
(08/9/15 Maki)