1月6日は、東方の三博士の来訪を記念する公現日(公現祭、顕現日)です。本来は神がイエス様という人間の形をとって私たちの前に姿を現されたことを祝う日で、つまりクリスマスはもともとこの日に祝われていたのです。現在も宗派によってはイエス様のバプテスマやカナの婚礼をこの日に祝います。後になって、12月25日にクリスマスをお祝いすることが「主流」になると、12月25日にも1月6日にもイエス様の誕生を祝うのはどうもね、ということで、この期間を「降誕節」とすることにしたようです。
英語やフランス語では公現日をエピファニーといいますが、もとのギリシア語エピファネイアは「出現」を意味する語です。英語のappearなんかの語源ですね。
公現日は降誕節最後の日なので、ラテンアメリカ以外の国々では、クリスマスのデコレーションはふつうこの日まで飾られます(クリスマスの「松の内」?)。
フランス・イタリア・スペインなどヨーロッパのカトリック国では、子ども達は昔からクリスマス・イヴではなく公現日にプレゼントをもらいます。サンタクロースが12月24日にプレゼントを配るスタイルは、19世紀後半にアメリカで生まれたものです。
フランスなどではこの日に「ガレット・デ・ロワ(galette des rois 王様のお菓子)」を食べます。大きなケーキの中に1つだけ「フェーヴ」と呼ばれる小さい陶器の人形が入っていて、切り分けた自分のピースにそれが入っていれば「当たり」。紙の王冠をかぶせてもらって「ロワ・ド・ジュール(rois
de jour 今日の王様)」としてみんなから祝福されます。フェーヴを引き当てた人は幸運が1年続くのだそうです。このフェーヴ、子どもだけではなく大人たちにも大変人気があって、コレクターもたくさんいるそうな。ちなみに「フェーヴ」とはフランス語で「そら豆」のことで、昔はそら豆を一粒ケーキにいれたことからこう呼ばれるのだそうです。
*平野教会でもやってみました。
こちらをごらんください^^