受難節最後の日曜日、つまり
復活祭(イースター)の1週前の日曜日を「シュロの主日」(Palm Sunday)といいます。イエス・キリストが子ロバにのってイェルサレムにお入りになったことを記念する日で、その呼び名は、その時群衆がナツメヤシ(古い訳ではシュロ)の枝を持って「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように、イスラエルの王に。」と叫んだ(ヨハネ12:13)ことに由来します。
*2018年は、3月25日(日)。
カトリック教会ではこの日を「枝の主日」(Branch Sunday)あるいは「受難の主日」と呼びます。ヨーロッパのカトリック国ではシュロやナツメヤシなどはあまりなじみがなく、3月や4月では手に入りにくいからなのでしょうか。
この日には信徒たちが教会にシュロやナツメヤシの葉や枝を持ってくるのですが、それらが簡単に入手できない地域や国ではいろいろな葉や枝で代用するようです。例えば日本のカトリック教会では、シュロとよく似たソテツの葉が使われます。
オーストリアなどはネコヤナギの枝でした。復活祭前にオーストリアを旅行したことがあるのですが、あちこちでやたらにネコヤナギが売られていて、「なんでイースターとネコヤナギが関係あるんだろう?」と疑問に思ったものでした。
さて、集められた葉や枝は教会の外に集められて司祭によって祝福されます。そしてみんなで歌を歌いながら行進(procession)を行います。この時祝福された葉や枝はとっておいてあとで燃やし、来年の「
灰の水曜日」に使う灰を作ることが多いようです。